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助成金申請のポイント

 いわゆるNPO法の制定以来、民間企業をはじめ、国・地方自治体などの公的機関、ないしはその出捐・出資によって設立された財団・基金等が、NPOや各種団体等による社会貢献活動に対して、広範囲にわたる助成活動を行っています。現下の厳しい経済情勢下においても、民間企業の助成活動が縮小する動きが見られないのも特徴的です。
 このような助成金の活用は、NPOの抱える弱点である資金問題を克服する有力な手段です。助成金の効果的な活用によって、社会貢献活動の基盤強化、あるいは円滑な実施やその一層の拡大を図ることが期待されます。

 1 事業計画の策定が第一歩

 助成を行う機関(基金)は、それぞれの目的に沿った特定分野の一定期間の事業(活動)を取上げて助成対象とします。したがって、申請側としては、毎年の事業計画を、事業目的・趣旨が明確で、実行可能性の確かな対外的にも説明力のある、しっかりしたものとして策定しておくことが望まれます。また、助成対象期間が申請側の事業期間と一致しなかったり、次年度にまたがる場合もあることから、可能な限りやや長期的なスパンでの事業計画の展望も重要です。
 助成金に関しては、年間の募集計画を視野に入れておき、計画的に対応することが望ましいと言えます。
 なお、助成団体による事前説明会や合同相談会が行われることもありますので、そのような機会の積極的な活用も有効です。

2 過去の助成実績を見る

 仮に同じようなテーマでも、各助成機関の重点分野など方針の違いから、助成先の選定基準は異なってきます。したがって、募集要項を読んだだけでは、具体的にどのような事業が対象になるのか、自分達の活動はどうなのか、といった点が必ずしも明らかになるとは限らないと思われます。一方、各助成機関のホームページには、通常前年度までの助成実績(団体名、対象事業名と内容、助成金額など)が掲載されていますので、これを参照することにより、かなり具体的なイメージが湧くと思います。その上で、電話などで直接問い合わせるとよいでしょう。事前相談に応じたり、正式申し込み前のヒアリングを制度化しているところもあります。
 なお、「助成金募集情報」及び「分野別助成金一覧」の助成機関名から、各機関の募集要項を閲覧できます。

3 法人格の有無よりも事業遂行能力

 助成金の応募資格としては、法人格の有無を問わないとするのが大勢です。助成機関は、応募してきた事業の社会貢献度・重要性を判断して、助成対象を決めるわけですが、その際、申請団体の実績を重要な判断材料としています。すなわち、事業内容に加えて、助成金が効果的に使われるために、その事業の遂行能力を判断しますが、そこで最も説得力のあるのは、申請団体のこれまでの事業実績です。1年ないし3年の活動実績を条件にしている機関が珍しくないのは、そのためです。また、プロジェクト助成の発想をとる助成機関は、当該プロジェクト全体の資金調達、すなわち助成金以外の会費・寄付金等の自己資金、場合によっては借入金の調達可能性も事業遂行能力を判断する重要な材料にします。
 また、任意団体の場合、代表者の定めがあること、団体としての意思決定を行う体制になっていること、決算書類が整備されていること、連絡窓口などが整備されていること、などを明示的に条件としている例があります。一方、NPO法人に関しては、認証審査を受け、団体としての資格証明ができていること、所管官庁への報告など最低限の書類等の整備もなされていることなどから、いわば入口段階の審査の手間が省けるわけで、メリットは少なくありません。
 なお、最近話題の「一般社団法人」を助成対象から除外する助成団体も見られますので、注意が必要です。この制度は、従来の公益法人の「公益性」と「非営利性」を分離し、登記により簡単に社団法人になれるようにしたものです。すなわち、剰余金の分配を目的としない社団について,その行う事業の公益性の有無にかかわらず,準則主義(登記)により簡便に法人格を取得することができる制度です。いずれにせよ、当然には公益性を担保し得なくなったために、対象から外したものと思われます。一般社団法人の活動のありよう如何によっては、この傾向は広がるかもしれません。簡単に法人化できるからといって、実態が変わらないまま法人になったからといって、助成金受給に有利になるというものではありません。付言するならば、法人化に際しては、単なる事務手続きの負担のみでなく、今後の活動展開の展望を踏まえた上で、寄付金税制などの施策によるメリットや、NPO法人制度に関する社会的な信頼性・期待といったものを総合的に勘案して決めることが望まれます。
 また、助成機関の審査を受けて助成金を受けようとする以上、本来は法人格の有無に関わらず、ある程度以上の実務能力(内部管理体制)を整備しておくことが望まれます。ただ、運営体制の整備が追い付いていないのが多くのNPOの実態でもあります。一方、地域のNPOに対する中間支援団体が、助成金申請に関する相談に応じる態勢を用意している場合、これを積極的に活用するべきでしょう。また、助成機関の指導などにより、手続きを進めていく中で学習し、習熟していくという面もありますので、まずは挑戦してみることをお勧めします。

4 応募と受給が決まってから

 助成金の応募は、決められた申請書類を作成し、提出することにより行われます。申請書類の作成に当たっては、言うまでもないことですが、募集要項をよく読み、団体の助成活動の趣旨・考え方を理解することが必要です。団体によっては、対象事業(活動、プロジェクト)の社会的ニーズ、緊急性、波及性といった助成対象としての採択基準、審査のポイントを示している場合もありますので、それに応えるような、訴求力を持った書き方が望まれます。その際、自分たちは社会に役立つ活動を行っているのだから、理解される筈だといった姿勢ではなく、読む側の立場に立って、理解・納得し易いような書き方に努めることが肝要です。
 応募を受けて審査が行われますが、書類審査中心で先方からの架電問い合わせですむ場合、出向いてヒアリングを受ける場合等があります。首尾よく助成金の受給が決定すると、爾後の手続きや報告事項等の指示があります。計画通り、助成対象事業が完了したら、一定時期までに助成対象事業の完了報告をすることになります。受給機関が一堂に会して、発表会を開く場合もあります。
 一方、事業が計画通りにいかなかった場合、申請した使途とは異なる内容となった場合は、それが明らかになった時点で速やかに助成機関へ報告し、指示を仰ぐ必要があります。資金使途が異なることになった場合、交付された資金を一部返納する必要が出てくる可能性もあります。
 また、資金が目的どおり的確に使われていることを明確にするため、証憑書類などを整理・保存しておくことが重要です。すなわち、申請書類に記載された費用とそれに対応する領収書を分かりやすく整理しておく必要があります。その際、助成機関からの指導がなくても、当該助成金専用の別口預金を開設し、当該口座を通じて資金支出を行うことにより、資金の流れを明確にしておくと、使途監査が行われた場合の説明もし易く、好都合です。助成機関からの信頼度も増しますので、お勧めします。

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